えんたかブログ
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「Sepia courage」セピア色の勇気

中学生時代の青くさい話です。

「3年B組金八先生」

あの番組はリアルタイム、いやリアルだった。

スタートしたとき、中3だった。

だから、ぼくは近藤真彦とタメである。

中3の後期に入ったばかりの頃、尊敬する担任の先生に呼ばれた。

「少年鑑別所にやっかいになりそうな問題児を引き取るから覚悟してくれ」

と言う内容だった。

数々の問題や事件を起こして、引き取り手のない生徒らしい。

次に先生から出た言葉は信じられなかった。

「そいつは暴力で脅せば人は言うなりになると思ってる。君だけは絶対に屈すること無く、間違ってることを教えてやって欲しい。」

先生はずるい。

先生に頭を下げられたら、僕がノーと言うわけないとわかってる。

現実は甘くは無かった。

やつが来て、クラスはすぐに地獄絵図と化した。

イスや机を投げ飛ばし、つばを吐きまくり、女子の泣き声、

ひれ伏せさせられている男子、授業など成立しなかった。

頼まれたとおり逆らった。

やつの言うことには徹底的に反発してやった。

胸ぐらを掴まれ、投げ飛ばされた。

内心は恐かった。逃げ出したかった。

音楽の時間にやつはついに切れた。

「なんでお前は俺の言う通りにならねんだよ」

喧嘩になって、音楽の先生が泣き叫びながら、助けを呼びに行ったようだ。

数人の先生に押さえられて、二人とも校長室行き。

なにもかもいやになった。なんで俺が。

しかし、大変だったのは先生だった。

PTAから、他の教師からの苦情、事情説明。

そんな姿を見たら、弱音ははけなかった。

先生から要求はきつかった。

「やつの居場所を作ってやってくれ。」

「仲間というものを教えてやってくれ。」

神様がちょっと味方してくれた。

やつを入れた自分のチームが球技大会で優勝。

自分が監督した劇が学習発表会で優秀3クラスに選ばれた。

卒業式。

学校の計らいで卒業生代表の答辞はやつだった。

今までの自分を悔い、クラスメートや先生に対する感謝の言葉にあふれていた。

感動的だった。

そう、やつは変わった。

おきまりで、その日呼び出された。ボコにされるか?

「おれに逆らってくれてありがとう。むかつくやつだけど、感謝している。」

礼を言われた。

見事、先生のもくろみどおりになった。

先生、僕はずーっとあなたを追いかけてます。いつまでもお元気で。

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