えんたかブログ
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「Severe pain」激痛

小学5年生だったと思う。

友達数人と連日、メンコでの勝負に明け暮れていた。

その日の対戦場は、地面の凹凸が面白いということでアスファルトのうえに砂利が散らばっているところだった。

当時の私は結構強く、

今日も総取りだ。

とアドレナリン全開状態だった。

しばらく熱戦が続いて、総取りに向けて順調だった。

狙いを定めて、思い切り振りかぶり、全力でうでをふりおろした。

次の瞬間、砂利で不安定な足場が勢いに耐えられず、足ごと上滑りし、大きく脚を広げる態勢になり、上半身と地面との距離が縮まった状態になった。

ぐしゃ。

鈍い音がした。

人差し指、中指、薬指の先が血だらけになっていた。地面に叩きつけてしまったのだ。

3本の指の爪はヘラで無理矢理こじ開けられたように剥がれ、皮膚もズタボロになって、小石や土が入り込んでしまっていた。

皮膚がないところに空気がふれるだけで激痛がはしる。

水で洗ったあと、持っていたビニール袋をかぶせて、家に急いで帰った。

母と急いで病院に行った。

ほとんど痛みを感じなくなってきた。

痛みが過ぎるとしびれたようになって、

痛みも恐怖も麻痺してしまうのだ。

ところがその痛みが津波のように襲ってきた。

医師が治療中に、僕の指の爪や皮膚をピンセットとメスで全て引き剥がすのを見ていた看護師の顔が恐怖で凄まじくひきつっていた。

その顔を見ていたら、激痛がもどってきたのだ。

ぎゃー、ぐわおうー、ひぃー。

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