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「Creeping death 4」忍び寄る死 肆

中3の夏休みだったと思う。

部活動の帰りで、私は自転車で猛スピードを出していた。

かなり焦っていた。

それは、雲行きが怪しく、今までに見たこともないぐらいに真っ黒な雲に追いかけられているように感じたからだ。

しかもここは、中1の時に、自衛隊員に殺されかけた水田地帯で、自分にとって不吉極まりない場所であった。

まわりに建物は何もない。

道沿いの電信柱のみだ。

案の定、空が裂けるような雷鳴が…。

稲光が光ってから、音がするまでの間隔が短い。

これは雷の位置がかなり近いことを表しているという誰でも知っている雑学が頭をよぎった。

次の瞬間、ものすごい光に包まれた。

バリバリバリ。

やられた。っと思ったが、自転車をこぎ続けていることで無事を確認できた。

後ろを振り返ると電信柱が炎をあげていた。

落ちたー

と心の中で叫び声をあげるのがやっとで、無我夢中で自転車を漕いだ。

一部地域が停電になり、翌日、その電柱は新しいものと取り換える工事をしていたのは、言うまでもない。

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